国民的野球漫画『MAJOR』。主人公・茂野吾郎の波乱万丈な野球人生、そして彼を取り巻くライバルや仲間たち。あの壮大な物語の最終回を迎えた後、彼らはそれぞれ、どのような人生を歩んだのでしょうか。
この記事では、原作最終巻で描かれた公式な“その後”から、正統続編『MAJOR 2nd』で描かれる彼らの未来まで、物語の真の結末を徹底解説します。吾郎、寿也、薫、そして全ての愛すべきキャラクターたちの、本当の結末がここにあります。
なお、茂野吾郎をはじめとする『MAJOR』の全登場人物については、こちらのまとめ記事で網羅的に解説しています。
原作最終回で描かれた、それぞれの“その後”
まずは、原作コミックス最終78巻で描かれた、各キャラクターの公式な「その後」の姿を解説します。
- 茂野吾郎(野手転向と日本球界復帰)
- 佐藤寿也(W杯優勝とメジャー監督への道)
- 清水薫(二児の母として)
- 眉村健(メジャーでの活躍と結婚)
- ジョー・ギブソンJr.(三冠王、そして…)
- 小森大介や清水大河たちの未来
茂野吾郎(野手転向と日本球界復帰)
ワールドシリーズを制覇し、メジャーの頂点に立った茂野吾郎。しかし、その栄光の裏で、彼の左肩は投手として再起不能なまでに破壊されていました。
それでも野球への情熱を諦めきれない彼は、野手へと転向。リハビリの末、日本のプロ野球球団(アニメでは横浜マリンスターズ)に、育成選手として入団します。物語は、彼が再び一軍の舞台を目指し、代打として打席に立つシーンで、幕を閉じます。
佐藤寿也(W杯優勝とメジャー監督への道)
吾郎の生涯のライバルであり、親友であった佐藤寿也。彼は、W杯で日本の優勝に貢献した後、メジャーリーグへと挑戦。
引退後は、その卓越した野球頭脳を買われ、日本人初となるメジャーリーグの球団監督に就任するという、輝かしいキャリアを歩みます。選手としてだけでなく、指導者としても、彼は野球界の頂点を目指し続けます。
清水薫(二児の母として)
吾郎と結婚し、「茂野薫」となった彼女。物語の最終回では、吾郎との間に生まれた長女・いずみと、長男・大吾の二児の母親として、日本で暮らしています。
夫の新たな挑戦を、少し呆れながらも、温かく見守る姿が描かれました。彼女の支えがあったからこそ、吾郎は野球を続けることができたのです。
彼女を正ヒロインとする『MAJOR』のヒロインと恋愛模様をまとめた記事も、あわせてご覧ください。
眉村健(メジャーでの活躍と結婚)
吾郎のもう一人のライバル、眉村健。彼もまた、メジャーリーグへと挑戦し、テキサス・レイダースの先発投手として活躍します。
そして、プライベートでは、海堂高校時代の恩師である早乙女静香と結婚。娘を授かり、公私ともに充実した人生を歩んでいることが描かれました。
ジョー・ギブソンJr.(三冠王、そして…)
吾郎のメジャーにおける最大のライバル、ギブソンJr.。彼は、メジャーリーグで三冠王や二冠王に輝くなど、球史に残る伝説的なスラッガーへと成長しました。
最終回では、吾郎の父・茂治の墓参りに訪れるなど、過去の因縁を完全に乗り越え、吾郎の良き友人となっている姿が描かれています。
ギブソンJr.の人間的な成長や吾郎との対戦成績については、こちらの記事で詳しく解説しています。
小森大介や清水大河たちの未来
吾郎の野球人生を支えた、かつてのチームメイトたち。
- 小森大介: 大学卒業後、サラリーマンとなり、営業マンとして働いています。
- 清水大河: 薫の弟。美容師となり、自身の店を経営しています。
彼らはそれぞれの道で、社会人として懸命に生きています。
ファンブックで描かれた「25年後の世界」
作者・満田拓也先生がファンブックで描き下ろした、さらに未来の物語。彼らはどのような大人になったのでしょうか。
- 48歳の茂野吾郎(夢の続き)
- 48歳の佐藤寿也(日本代表監督として)
- その他のキャラクターたちの25年後
48歳の茂野吾郎(夢の続き)
48歳になった吾郎は、なんと南米のウィンターリーグで、現役の野球選手を続けていました。もはや、年俸のためでも、名声のためでもない。ただ純粋に、野球が好きだという情熱だけで、彼はボールを追い続けているのです。
その姿は、彼の野球人生の原点そのものでした。
48歳の佐藤寿也(日本代表監督として)
メジャーリーグの監督として成功を収めた寿也。25年後の世界では、彼は野球日本代表の監督に就任しています。
そして、その代表チームのエースとして、彼は48歳の茂野吾郎を招集しようとするのです。二人のライバル関係は、形を変え、生涯にわたって続いていくことが示唆されています。
その他のキャラクターたちの25年後
- 眉村健: プロ野球のコーチに就任。
- ジョー・ギブソンJr.: 父親と同じく、メジャー球団の監督に。
- 小森大介: 少年野球チームの監督を務める。
それぞれが、野球と関わり続け、次の世代を育てる立場となっている姿が描かれました。
『MAJOR 2nd』で描かれる子供たちの物語
彼らの物語は、次世代へと受け継がれていきます。続編『MAJOR 2nd』の主人公となる、二人の子供たちを紹介します。
- 姉・茂野いずみ(野球センス抜群の姉)
- 弟・茂野大吾(偉大な父を持つ、もう一人の主人公)
姉・茂野いずみ(野球センス抜群の姉)
吾郎と薫の長女で、大吾の3歳上の姉。両親に似て明るく勝気な性格で、父譲りの野球センスに恵まれています。小学生時代は三船リトルで活躍し、中学生編では風林中のエースとして描かれました。
弟・茂野大吾(偉大な父を持つ、もう一人の主人公)
吾郎と薫の長男で、『MAJOR 2nd』の主人公。偉大な父へのプレッシャーから、一度は野球を辞めてしまいますが、佐藤寿也の息子・光との出会いをきっかけに、主に捕手として、再び野球の道を歩み始めます。
まとめ
『MAJOR』の最終回の“その後”。それは、茂野吾郎という一人の男の物語が、終わりではなく、形を変えて続いていくことを示していました。
投手から野手へ。そして、生涯現役へ。彼の野球への純粋な愛情は、引退という言葉を知りません。
そして、その情熱は、寿也や眉村といったライバルたち、そして大吾やいずみといった子供たちの、次の世代へと、確かに受け継がれていくのです。それこそが、『MAJOR』という壮大な大河ドラマの、本当の結末なのです。

